治療関係

2016/9/17
のみ薬で治るC型肝炎
 【はじめに】
C型肝炎ウイルスに感染すると、多くの人は慢性肝炎になります。治療しなければ、ほとんどの患者さんが、肝硬変へと進展してしまいます。肝硬変になっても自覚症状はありません。本人の知らないうちに肝臓病は進行します。さらに、肝硬変になると、肝臓がんを発症してしまいます。日本人の肝臓がんの半分は、C型肝炎ウイルスが原因です。これまでは、インターフェロンという注射薬を使って治療していましたが、副作用が強く、高齢の患者さんや肝硬変の患者さんには使用できませんでした。しかし、近年、C型肝炎ウイルスに対する新薬が続々と登場しています。

 【現在のC型肝炎治療】
現在では、インターフェロンは使用せずに、飲み薬だけでC型肝炎ウイルスを排除できるようになりました。副作用は軽微で、治療を完遂した患者さんの約95%でウイルス排除が得られます。
 C型肝炎ウイルスには、2種類のウイルスが存在します。セロタイプ1型とセロタイプ2型です。ウイルスのタイプによって使用する薬剤が異なっています。
セロタイプ1型には、3種類の薬剤があります。C型肝炎ウイルスの薬剤耐性や合併症のために使用している併用薬、腎機能などを考慮して使用する薬剤を選択します。
 セロタイプ1型の治療薬
  ① ダクルインザ錠+スンベプラカプセル
  ② ハーボニー配合錠
  ③ ヴィキラックス配合錠
 セロタイプ2型の治療薬
  ソバルディ+リバビリン
C型肝炎ウイルスに感染している方は、ぜひ、お近くの肝臓専門医を受診してください。

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