患者さんへ

対象疾患頭痛(片頭痛、後頭神経痛、その他)

頭痛の原因の中で命にかかわるのは主に脳卒中(脳血管障害)や脳腫瘍ですが、それ以外にも手術で治療できる疾患があります。例えば、三叉神経痛と呼ばれる疾患では額が痛くなることもありますが、頭の中の非常に細い血管が脳神経(三叉神経)を押すことが原因となります。ただし、三叉神経痛で多いのは頬から顎にかけての痛みで、歯茎の痛みとして感じる場合もあるため、歯科医師のもとで診断されることもあります。頭の中で細い結果が神経を圧迫していることが原因の場合は、後頭部の開頭手術で血管を動かすことで痛みを改善させることができます。正しい診断が重要で、MRI検査により血管と神経の位置関係を専門的に評価することが大切です。

また、非常に一般的な頭痛の原因として後頭神経痛があります。これは、頚椎(首の骨)の上部から首の後ろにある僧帽筋の中を通って後頭部へと枝分かれする大後頭神経が圧迫されることが原因となっています。後頭部からこめかみにかけての疼痛として感じることが多い疾患ですが、額の痛みなどを感じることもあります。後頭部の大後頭神経が走行している場所を圧迫すると痛みが悪化するのが特徴で、ブロック注射で治療を行うこともあります。常に痛みを感じる場合もありますが、普段無症状であっても一日の内に何度も強い痛み発作を伴うこともあります。内服薬などにより十分な疼痛緩和が得られにくい場合には、手術によって大後頭神経の圧迫の原因となっている、僧帽筋の筋膜を切開する手術を行うこともあります。

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