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診療内容のご案内

◆ やけど(熱傷、凍傷、化学熱傷、電撃症)

 やけど(熱傷)は日常生活において最も多い外傷の一つです。受傷した場所と大きさ、やけどの深さにより、軽症、中等度症、重症に分類されます。軽症・中等度症の場合でも、治ったきずあと(瘢痕)がケロイド、ひきつれ(拘縮)などの後遺症を起こすこともあります。
 やかんやポットの湯、コーヒーやお茶、てんぷら油、最近ではカップ麺の湯などによる高温の液体によるものが最も多い原因です。次いでストーブやアイロンなどの接触によるものです。最近では、電気炊飯器やポットの水蒸気の噴出し口や、ファンヒータの吹き出し口に触れてしまう幼児の熱傷が増えていますので、注意が必要です。
 不慮のやけどは誰にでも起こりうる事故であり、広範囲のやけどは生命に関わる重大な疾患の1つです。

やけどは深さによりT 度熱傷、U度熱傷(浅達性U 度熱傷、深達性U 度熱傷)、V 度熱傷に分類されます。そして治療法や熱傷がなおる期間が異なります。

  • T度熱傷:皮膚の赤みのみで、きずあとを残さずに治癒します。
  • U度熱傷:皮膚の真皮層に障害がおよんだやけどで、浅達性と深達性の二つに分類されます。
    • 浅達性U 度熱傷:真皮層の浅い部分までのやけどです。水ぶくれを作りますが、水ぶくれは赤色で、1〜2週間で治癒し、目立つきずあとを残しません。
    • 深達性U 度熱傷:真皮層のより深い場所まで及んだ熱傷です。水ぶくれができますが白色です。治癒に3〜4週間を要し、きずあとを残す可能性が高くなります。
  • V 度熱傷:やけどが皮膚全体に及び皮膚が壊死したものです。全身に影響を及ぼし感染を合併し、敗血症を来す可能性があります。植皮術が必要となります。

治療
1)受傷直後の冷却
直ちに冷却することが重要です。水道水や保冷材で冷却することでやけどの痛みを緩和することが出来ます。無理に衣服を脱がず、水道水などの流水を衣服の上から直接流します。冷却する時間は20分位行い、水ぶくれのある場合は出来るだけ破らないようにします。ただし小児や高齢者では冷やしすぎによる低体温に注意します。U度熱傷であれば、大抵の場合、消毒と軟膏治療で治りますが、ひとたび細菌感染をおこしますと、きずは深くなり治癒までに時間がかかるだけでなく、きずあとやひきつれなどの後遺症を招くことになります。従って、例え小範囲のやけどであっても、形成外科などの専門医の診察を受けた方が良いでしょう。

2)局所外用剤
T度熱傷:急性炎症、疼痛を軽減させる目的で副腎皮質ホルモン軟膏(リンデロンVG 軟膏など)が使われます。
浅達性U度熱傷:創面の保護、上皮化促進目的で副腎皮質ホルモン軟膏(リンデロンVG 軟膏など)、プロスタンディン軟膏などを使います。
深達性U度熱傷:浅達性U度熱傷に準じて治療します。
U度熱傷では受傷早期からbFGF スプレー(塩基性線維芽細胞増殖因子)の使用も効果があります。
V度熱傷:外科的処置までの感染予防で行われます。抗菌力に優れた軟膏が使用されます。

3)創傷被覆材
創面の保護、疼痛軽減、滲出液のコントロール、湿潤環境の維持が可能です。

4) 外科治療
デブリードマン(壊死組織除去)と手術療法からなります。深達性U度熱傷、V度熱傷に行います。深達性U度熱傷では、真皮成分が残存しているため、3〜4 週間以上かけての上皮化は可能ですが、手指・関節部などのひきつれ予防目的にデブリードマン、植皮術が行われる場合もあります。
V度熱傷は皮膚全層の壊死であり、創面の中に上皮化の起点となる組織がありませんので、壊死組織を除去しても上皮化は期待できません。原則として外科的デブリードマンと植皮術を行います。

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