子宮頸癌

子宮頸癌の放射線治療について

放射線治療は、子宮頸癌の標準的治療のひとつとして普及しています。

子宮頸癌の放射線治療は、手術を行った後に予防的に治療する場合(術後放射線治療)と、手術を併用せずに治す目的で治療を行う場合(根治的放射線治療)のふたつに分かれます。
ここでは、治す目的で行う放射線治療について説明いたします。

放射線治療の方法

治療法は、病状の進行度によって異なりますが、通常、外部照射(外から放射線をあてる)と小線源療法(中から放射線をあてる)を組み合わせて行います。抗癌剤と併用して用いることもあります。

子宮頸癌に対する小線源療法

小線源療法は、放射線のもと(放射性同位元素)が小さい金属容器に密封されており、そこから放出されるγ線などの放射線で治療に用いる方法です。
タンデム、オボイドと呼ばれるチューブなどのガイドをセットし、機械から小さい線源を病巣内に送り込んで治療します。
この治療の利点は、子宮頚部の腫瘍に強い放射線を当てることができることです。一方、線源から離れたところには放射線の量は急激に少なくなるため、安全に治療を行うことができます。

子宮頸癌に対する外部照射

腫瘍の存在する子宮頚部だけでなく、リンパの流れに沿った領域も放射線をあてます(全骨盤照射)。これは、子宮の腫瘍を治療するだけでなく、リンパ節転移を予防する目的があります。

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通常、総線量45-50 Gyを、5-6週間の間、照射します。

小線源療法の実際

器具の挿入

子宮の治療では、下図のように、タンデム、オボイドと呼ばれる専用の器具を子宮内に挿入します。そしてX線透視でその配置を確認した後、実際に線源を器具内に送り込んで治療します。

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実際の治療

左図のように、タンデム、オボイドと呼ばれる専用の器具に線源を送り込んで治療します。

治療時間は、チューブの挿入に15-30分程度、実際に放射線を照射する時間(線源を挿入している時間)は10-20分程度です。照射が終了したら、器具を抜去して、一回の治療が終了します。

回数は病状によって異なります。通常、3-5回程度繰り返します。

福岡大学病院では、火曜日、金曜日が治療日になります。治療は原則的に午後2-3時頃に行いますが、放射線治療部より病棟へお呼び出しいたします。

副作用

外部照射の副作用は、下痢、食欲不振などです。

下痢は、放射線で、小腸などの粘膜がダメージを受けることが原因で起こります。治療開始後1-2週間目頃より起こり始めます。症状に合わせて、下痢止めなどを処方いたします。治療が終わりましたら、必ず良くなりますので、心配はいりません。

小線源療法の副作用は、時に、直腸出血などが起こることがあります。

治療効果、副作用などについては、担当医から詳細に説明を行います。