
令和5年となり、新たな年を迎え、本年も当講座をどうぞよろしくお願いします。
昨年度の取り組みとしまして、診療面に関しては、私の専門であるロボット支援手術の腎がんに対する腎全摘除術、腎盂がんと尿管癌に対する腎尿管全摘除術を開始いたしました。 これまでは、開腹手術で行っていた大きな腎腫瘍や、血管内に腫瘍の塞栓を伴う進行した腎腫瘍に対しても、ロボット支援下に手術を行うことができるようになりました。最低限の体の負担で手術が実施できるようになり、治療を受けた患者さんからは大変喜ばれております。また、最近では近隣の施設から、沢山の患者さんをご紹介いただけるようになってまいりました。
ロボット支援手術に関して
ロボット支援手術におきましては、私が着任する前と比較して、手術症例数が倍増し、それに伴い、当院でも手術支援ロボットが 2台になりました。これまでは、週一回の手術日でしたが、患者さんの利便性を考え、土曜日もロボット支援下手術を開始したことにより、最大で週 4回のロボット支援手術を行えるようになりました。なるべく患者さんをお待たせする期間を短くし、不安で過ごされる期間を短くしたいと考えております。
研究に関して
研究面におきましては、本年も新たに科学研究費を獲得し、それ以外にもふくおか臨床医学研究賞などを受賞しました。また、大変喜ばしいことに、坪内先生が本年度学位を授与される予定です。ロボット手術に関する研究が認められました。当講座では7年ぶりとのことでした。それに引っ張られるように、若手医師が診療の忙しい中、論文を執筆しています。徐々にではありますが、大学の本来あるべき姿になってきているように感じています。
教育に関して
教育面におきましては、私の指導の下、本年度泌尿器腹腔鏡技術認定医を、当講座より3名輩出することができました。腹腔鏡技術認定医になるためには、自身の無編集の手術ビデオを審査してもらう必要があります。合格率は約5割で大変厳しい審査ですが、令和4年度は松崎、岡部、宮崎の3人が申請し、3人が合格するという快挙を成し遂げました。また私自身も手術ビデオを審査され、令和4年度から腹腔鏡技術認定制度の審査委員に選出されました。今後は、当講座の若手医師だけではなく、全国の若手医師の教育に邁進する覚悟でおります。
このように本年も、さらに充実した医療・研究・教育を展開したいと考えております。皆様どうぞ、温かいご支援の程よろしくお願いいたします。