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救急医の将来性と専門性

山崎繁通  
トータルケアやまさきクリニック 院長






救急医の将来性と専門性


仕事について

Q 現在されてるお仕事の内容をお聞かせください。

◆大学非常勤講師として
M5クリティカルクラークシップ(診療参加型臨床実習)の講義(胸部外傷を主に)を担当しています。

◆開業医として
城南区茶山(福岡大学病院から1.4Km)で『トータルケアやまさきクリニック』を開業しています。健康や病気について気軽に何でも相談できる地域の「かかりつけ医」を目指しています。

掲げている診療科は内科・外科・消化器内科ですが、小児から後期高齢者まで幅広く診療しています。

診療内容は、一般内科診療(消化器疾患、循環器・代謝疾患、呼吸器疾患、認知症など)、外科的処置(切開排膿、縫合処置、皮膚・皮下腫瘍摘出・陥入爪根治術など)、漢方診療、各種検査(内視鏡、超音波検査、レントゲンなど)です。

その他に、各種ワクチン接種・健康診断、産業医、など予防医学、健康管理を目的とした診療も行っています。
 


Q 救急医から開業を目指したきっかけは何ですか?

大学病院で外科医、救急医として長年従事した後、一般外来診療を行いながら在宅看取りまで行う訪問診療も行いました。

この幅広い経験は、何でも相談できる「かかりつけ医」として、高齢化の進む現在の地域医療に必ずや貢献できるものと信じ開業しました。


Q 他の病院と違う点やこだわりはありますか?それはどのようなことですか?

健康や病気に関するあらゆる相談をほとんど受けています。

そして、患者さまの悩みを親身になって聞き、解りやすく説明することを大切にしています。

診療においては『患者さまが、私自信もしくは私の家族であったらどうするか』をいつも念頭におくことを心掛けています。

そして、専門的な検査や入院が必要な場合に、福岡大学病院の各科や近隣の中核病院との連携が非常に良いことが自慢できる特徴のひとつです。



働くメリット

Q 開業してから大変だったこと・成功したこと(やりがい)は何ですか?

全くの新規開業でしたから大変なことは沢山ありました。
クリニックの名前「トータルケア」については面白いエピソードがあります。

何でもトータルで相談できる「かかりつけ医」ですよ!の意味で付けた「トータルケア」だったのですが、いったいどんな診療をされるのですか? 心療内科的な診療ですか? 全身エステ的なものですか? などの問い合わせが最初はよくありました。

しかし『石(医師)の上にも三年』、少しずつですが地域の皆様に当院の診療方針と診療内容がわかっていただけるようになり、今では患者さまから患者さまをご紹介いただけることもあります。
今後も、地域に貢献できる「かかりつけ医」を目指し頑張りたいと思っています。


Q 開業してから役に立った救命センターで経験していてよかったと思えることはどんな経験ですか?

外来診療では患者さまやご家族から様々な病気・病態や検査・服薬などの説明を度々求められます。

この時、解りやすい言葉で説明し、速やかに納得していただくことが大切ですが、この説明力のほとんどが救命救急センター時代に身についたといっても過言ではありません。

さらに、病気が重症化した時の病態や治療法(人工呼吸器、ECMOなど)を説明に織り込むと、適切な検査や治療がいかに大切かをすぐに納得いただけます。

救命センターで得られた幅広い経験と知識は、開業医にとっても大いに役立つアイテムになります。



今後の目標など

Q 医師を長く続けるために大切にしていることは何ですか?

診療を好きでいられることが長続きの秘訣ではないでしょうか。
そのために、常に感動し、努力と工夫を続けることを大切にしています。
30年以上医師としての仕事を続けてきましたが、教科書でしか見たことがない珍しい疾患に今でも遭遇したり、また患者さまから学ぶことも多々あったりで、その度に感動しています。

Q  お仕事での目標を教えてください。

病院の将来のビジョンはクリニックの診療特徴を生かし、また、専門医療機関(大学病院、地域の中核病院など)、介護医療施設との連携をさらに密にしてより良い地域医療の体制づくりに貢献していきたいと思います。

Q  山﨑先生ご自身の今後の目標についておしえてください。

開業医に定年はありませんので、健康に気を付けて少しでも長く地域の皆様の病気や健康の悩みに役立てればと思います。