福岡大学病院外科-呼吸器・乳腺内分泌・小児外科部門は主たる診療分野である一般胸部外科(肺・縦隔)から乳腺内分泌外科(乳腺・甲状腺等の内分泌疾患)、小児外科(小児外科疾患)、さらには移植外科(脳死および生体肺移植)まで幅広い治療分野をもつ。修練を受ける各自の将来へむけた目標により、一般胸部外科での手技や術前術後管理から胸部外科および小児外科学における高度専門分野の技術まで広汎な修練が出来る場を提供する。
修練に当たっては豊富な手術症例を背景に可能な限り多くの事項を経験し標準的な手術手技(外科的手技)と患者全身管理を習得することを基本目標とする。
呼吸器・乳腺内分泌・小児外科部門は5階南病棟に26床、その他6階南病棟、3階南病棟、7階病棟のベッドを使用し、年間の手術例数は約650例であり単位ベッドあたりの手術例数としては全国大学病院外科部門の中でも最高レベルにある。
主力である呼吸器外科は年間約120例の原発性肺癌切除経験を持ち、拡大手術から胸腔鏡下低侵襲肺切除まで幅広い外科手術を展開している。人工心肺を用いた心血管系浸潤肺癌に対する拡大肺癌切除や胸腔鏡下手術においてはわが国をリードする実績を挙げている。
呼吸器外科部門内には肺移植チームを擁しており、全国に指定された肺移植実施許可施設9施設のひとつとして九州山口地方における肺移植基幹施設として機能している。
また気道インターベンション、胸部外傷などの緊急手術にも即応し高い評価を得ている。
各担当教官別の専門分野は、
原則として指導医に直属し副主治医として患者を受け持つ。術前管理、検査のオーダー、検査のサポート、手術、術後管理を行うことで外科医としてのプライマリーケアを学ぶ。 1.必要な技術の修得
2.手術介助
3.学会、研究会発表
興味ある症例について指導医のもと地方会、研究会での発表を行う。
4.具体的到達目標(呼吸器・乳腺内分泌・小児外科としての到達目標)
基本的に手術日であり、受け持ち患者の手術の場合は必ず助手として参加する。受け持ちでない場合も積極的に参加することが望ましい。 必要に応じ、外来診察を補助する。
外来日、検査日である。病棟業務を行いながら、外来で各種処置、新患再診の診察を指導医のもと行う。午後は内視鏡等の検査があり積極的に参加する。
火、木曜日は乳腺や小児外科の手術がある場合は可能な限り参加する。 病棟回診は毎朝教授、准教授により行っている。
午前7時30分:呼吸器外科での論文抄読会
関連英文論文の抄読会(ロテート中に1回は抄読会の発表を行う。)
午後6時00分: 内科・外科・放射線科による合同肺癌カンファレンス
症例プレゼンテーションの実地を学ぶ。
午後6時00分: 乳腺合同カンファレンス
血液腫瘍内科・放射線科と合同で診断、治療方針を学ぶ。
午前7時30分: 入院患者カンファレンス
受け持ちの患者のショートプレゼンテーションを行い、治療方針を決定する。
午後6時00分: 呼吸器・乳腺内分泌小児科での術前カンファレンス
次週手術予定の症例をプレゼンテーションする。
午前7時30分: リサーチカンファレンス、モーニンングレクチャー
上級医あるいは指導医の管理・指導のもと、必要とされる一般臨床を習得させる。
責任者 岩﨑 昭憲