患者さんへ

対象疾患脊髄腫瘍

脊髄腫瘍は発生部位により、髄内腫瘍、硬膜内髄外腫瘍、硬膜外腫瘍に分類されます。
特に髄内腫瘍や硬膜内髄外腫瘍の手術に関しては手術顕微鏡下の手術がのぞましいとされており、我々脳神経外科が得意とする分野です。

髄内腫瘍

髄内腫瘍は脊髄の中から発生する腫瘍で、上衣腫、星細胞腫、血管芽腫、海綿状血管腫などがあります。脊髄の中にある腫瘍の手術難易度は高く、適切に手術を行っても後遺症が残る可能性があります。経過観察でよい良性のものもありますが、中には悪性度の高いものもあり、正確な診断と手術適応の検討が必要になります。

硬膜内髄外腫瘍

神経を包んでいる硬膜という膜より内側で、脊髄の外側から発生している腫瘍です。代表的なものでは髄膜腫、神経鞘腫があります。脊髄の圧迫が軽度であれば無症状で経過観察となります。発生している部位によって症状は様々になりますが、日常生活に支障をきたしている場合や、症状が進行性の場合は摘出手術を検討する必要があります。

症例4 右半身の感覚障害で発症し、激しい背部痛と排尿障害が出現した方
脊髄髄内腫瘍とそれによる脊髄空洞症と診断し、腫瘍摘出術を施行。上衣腫と診断された。腫瘍は全摘手術され、痛み、排尿障害は改善した。

腫瘍摘出術
術前MRI

腫瘍摘出術
術後CT

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