HOME > 医局NEWS


NEWS P@PERS

医局NEWS


No.100!! 第38回 腎移植・血管外科学会 参加報告 

 2023年 5月 20日、新潟で開催された第 38 回腎移植・血管外科研究会に参加しました。
本研究会は 1987年に泌尿器科医を中心に設立された歴史ある会で、主に腎臓移植やブラッドアクセスから悪性腫瘍を含む血管外科の臨床、手技を扱います。 今回の研究会当番世話人の齋藤和英先生の所属する新潟大学では、1956年の本邦で最初の腎移植が行われ、その後高橋公太先生により ABO 不適合腎臓移植が確立されました。 本研究会でも腎臓移植に関しての包括的な情報に加え、ABO 不適合腎臓移植の最新の情報、問題点が議論されました。

第38回 腎移植・血管外科学会 参加報告

 私は「レシピエント血管外科」の口演の座長を務めました。 担当したセッションでは、高齢ドナー、高度石灰化を伴ったレシピエント腸骨動脈、術中の移植腎動脈解離、大動脈解離後のレシピエントの腎移植と、何れも困難な腎移植手術への対応に関しての報告でした。 我々の施設でも遭遇したレシピエント骨盤内血管病変への術前スクリーニングの検査や、今後遭遇する可能性のある病変への対応に関しての情報を共有できました。

 今回の参加では、当院でも問題となった ABO 不適合移植患者への輸血、術前に血漿交換を行った際に投与する AB 型の血漿により高頻度に生じる副反応、また当院でも最近経験した腎移植患者に生じた悪性腫瘍への対応に関してなど、有用な情報を得ることが出来ました。

 最後になりましたが、本研究会の参加に伴いご協力頂いた羽賀宣博教授、医局員の皆様に感謝致します。