診療を受けられる方へ

腸重積

生後4ヶ月から3歳頃までの乳幼児期に起こる、小腸が大腸の中にはまりこんで腸閉塞を起こす病気です。はまりこんだ腸の血のめぐりが悪くなるため、放っておくと腸がいたんでしまいます。腸重積が起こると赤ちゃんは周期的に起こる腹痛のため激しく泣き、嘔吐や腸粘膜の血流障害による血便が見られます。不機嫌で元気のない状態と嘔吐が続くため小児科の先生にかかり、浣腸で血便を指摘されて初めておなかの病気とわかることも多く見られます。

治療はまず、おしりから造影剤や空気を注入し圧力をかけて、肛門の方に向かってはまりこんだ小腸を口側に向かって押し戻す高圧浣腸による整復を行います。腸重積症の8〜9割はこの手技で治りますが、整復できなければ、緊急に腸のはまり込みをほどく手術が必要となります。
当院では腸重積症に対しても傷の小さな腹腔鏡下手術で対応しています。

解説:福岡大学小児外科で扱う日常的な小児外科疾患

  1. そけいヘルニア
  2. でべそ(臍ヘルニア)
  3. こどもの便秘
  4. 赤ちゃんのお尻の病気 肛門周囲膿瘍
  5. こどもの虫垂炎
  6. 腸重積
  7. 胃瘻の造設