膵島移植
移植に伴う合併症

膵島移植手技に関連する合併症には代表的なものとして腹腔内出血や門脈塞栓がありますが、臓器移植である膵臓移植と比べると極めて少ないといえます。

次に、免疫抑制剤についてですが、膵島移植では他人の膵島を移植するために、それを排除しようとする免疫反応である拒絶反応が起こります。そのため、拒絶反応を抑えるために2~3種類の免疫抑制剤を服用することが必要になります。その分、細菌、ウイルス、真菌類や寄生虫などの感染症に対する免疫力が落ちるため、手洗いやうがい、生ものの摂取を避けるなどの注意が必要になります。これは、膵島移植だけでなく移植治療全体で共通することになります。また、悪性腫瘍の発生頻度の増加も報告されているため、定期的な観察が必要です。