No.145 第31回日本排尿機能学会参加報告(福島県郡山市)
今回、駆け出しの泌尿器科医兼カメラマンとして第31回日本排尿機能学会に参加させていただきました。全国には排尿機能学という分野に真剣に取り組まれている先生方がこんなにもたくさんいるのだと感じると同時に、多くの学びを得る学会参加となりました。

あるセッションでは、理学療法を通じて術後の下部尿路症状が改善された発表や、生活習慣の見直しを通じて症状が改善した発表など、患者さんの生活に寄り添った治療法が紹介されました。こうした「対話を通じた医療」の重要性を改めて感じ、医師としての成長には薬剤の知識や手術手技といったスキルだけでなく、患者さんとのコミュニケーション力が不可欠であると痛感しました。

また、膀胱の活動を細胞や遺伝子レベルで解析する基礎研究や、AIなど最新のテクノロジーを活用した排尿機能障害の研究、術後の尿禁制に関する最新の知見といった私たちの日常診療に直結する発表もあり、「排尿機能学」というフィールドが持つ可能性の広がりを強く感じました。医師として成長していく中で、この分野の知識を深めることは、患者さんのQOLを高めるために欠かせないと感じています。これからも、こうした学びの場に積極的に参加し、自分の専門性をさらに磨いていきたいと思います。
羽賀先生を始め、日頃から日常診療でお世話になっている福岡大学の先輩方が壇上で活躍される姿を目の当たりにし、その姿に身が引き締まる思いがしました。

「排尿機能に関する疫学調査(Japan Community Health Survey:JaCS2023)における腹圧性尿失禁の男女の有病率と発症因子の解明」

「過活動膀胱患者の夜間頻尿に対する処方量調整によるデスモプレシン服薬 アドヒアランスへの効果」

「排尿自立支援を要したカテーテル留置患者における有熱性尿路感染症発症のリスク因子」
学会終了後には当講座のビッグボス、羽賀先生思い出の焼き鳥屋にも連れて行っていただきました。美味しい焼き鳥をいただきながら、教授の昔話を聞かせていただき、充実した学会参加となりましたことをご報告いたします。


最後になりましたが、今回の学会参加に伴いご指導ご協力いただいた羽賀先生、医局の先生方に心より感謝いたします。