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From the Professor

教授挨拶(令和2年4月1日 就任挨拶)


羽賀 宣博

 令和 2年 4月 1日付で、福岡大学医学部 腎泌尿器外科学講座の主任教授ならびに診療部長を拝命いたしました。 伝統ある福岡大学腎泌尿器外科学講座を 3代目田中教授より引き継ぐこととなりました。 大変な重責ですが、福岡大学医学部腎泌尿器外科学講座の更なる発展を目指して、私心を捨て、粉骨砕身努力をしてまいりますので、皆様の温かいご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

 私の経歴は、福島県立医科大学を卒業後、福島県内で継続して医師としての研鑚を積んでまいりました。 医師としてのキャリアの半分以上は、大学病院ではなく、地域の病院で勤務しておりました。 その特徴を生かし、患者さんに寄り添い、患者さんにとってベストな治療をご提供ご提案し、福岡大学附属病院のモットーである「温かい医療」を実践していきたいと考えております。

 泌尿器科診療は、近年、大きく様変わりしました。手術に関しては、現在、私の専門領域である手術支援用ロボット手術を用いた低侵襲手術や、腹腔鏡手術がメインとなりました。 また、泌尿器癌の薬物治療も、免疫チェックポイント阻害薬や分子標的薬等が、続々使用可能となっています。 そして、診療分野も小児泌尿器科、腎移植、婦人泌尿器科等に細分化され、泌尿器科学という枠組みだけでは収まりきらなくなっています。 これらの診療分野をカバーし、きめ細やかな医療を提供できるよう、私を含めて、医局員一同で尽力いたします。

 また、一方で大学附属病院の責務の1つに若手医師の育成や、スチューデントドクター等の人材育成がございます。 臨床の現場を通じて、泌尿器科学の魅力を伝え、多くの泌尿器科医を育てたいと考えております。 もし、ご不満を感じられる患者さんがいらっしゃいましたら、遠慮なくおっしゃっていただければ幸いです。

 もう一つの医学部ならびに医学部附属病院の責務として、医療や医学の進歩につながる研究を行っていくことです。 私は、多くの高齢者の悩みである排尿障害の改善や、前立腺肥大症の発症機序の解明に向けた基礎的研究を行ってまいりました。 また、泌尿器癌の再発率の低下を目指した新術式の開発や、手術後の生活の質( quality of life )を維持するための術式の開発等に取り組んでおります。 当大学でも引き続いてこれらの研究を行うと共に、新たな分野にも挑戦し、泌尿器科学の進歩に貢献したいと考えております。若輩者ではありますが、どうぞよろしくお願いいたします。

令和 2年 4月 1日

福岡大学医学部 腎泌尿器外科学 講座

主任教授・診療部長 羽賀 宣博