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Female Urologist

女性泌尿器科医の紹介


丸田紘子


2014年 福岡大学病院泌尿器科入局

悩んでいる女性の患者さんも多く、女性泌尿器科医師の重要性を認識


 私は初期研修中に第一子を妊娠・出産しており、もともと泌尿器科を志望していたものの実際にきちんと研修、手技、仕事を行えるかは未知数のまま入局しました。

泌尿器科を志望していた理由は
(1) 外科系に進みたいという夢があった。
(2) 泌尿器科、という名前ではあるが老若男女を問わず、腎臓から尿路まで、大多数の人の全身を見ることが出来、将来的に専門性を極めることが出来る。
(3) 将来的に子どもを持ちたかったため、緊急的に呼び出されることが多い科は職場や家族に負担がかかるのではという懸念があった。
(4) 外来から入院、手術まで自科で完結している。

といったところに魅力を感じていたからでした。

 この考えは入局してからも変わらず、泌尿器科の大きな魅力だと思っています。 しかし、女性医師が泌尿器科を志す際に悩ましい点が、「泌尿器科は男性生殖器を主に扱うところ」という印象が強いことかと思います。 実際、現在女性の医学部生は当大学でも増えており、女性医師の割合も全世代で 20% と増えてきていますが、泌尿器科に関しては女性医師のパーセンテージは 5% 前後と低いままです。 男性患者が多いというイメージが強いためかと思いますが、実際には前述したように腎臓・尿路上皮の悪性腫瘍や感染症、尿路結石、尿失禁は誰にでも起こるものですし、悩んでいる女性患者さんも多いです。 (もちろん前立腺や精巣などの男性生殖器疾患もみますが。) まだ泌尿器科で研修を始めて数年ですが、「知り合いに尿失禁で悩んでいる女性がいる」「少し血尿が出たくらいですぐに泌尿器科には行きにくい」といった相談を受けることもあります。 入局して改めて、女性の泌尿器科医師の重要性を認識しています。